こんにちは!
尼崎・伊丹の子供のサッカー/フットサルスクール、J-FOOT Jr.SCHOOL U-6コーチの三宅です。
僕が担当するU-6クラスでは特に、“頭と身体の協調動作”といいましょうか、身体を動かすんだけど、頭を使うルール作りであったり声かけを意識しています。
このために【コーディネーショントレーニング】や【ライフキネティック】といった理論を用いてメニュー作成やメニューの変化、声かけやルール作りを行っていて【運動神経】や【体力】だけでなく【脳力】も向上させる狙いがあります(^^)
どちらも頭と身体を使うトレーニング理論なんですが、【コーディネーショントレーニング】はより身体を【ライフキネティック】は動作は簡単だけどより脳を使うようなイメージで捉えて頂ければと思います(^^)
子供の運動神経を伸ばす【コーディネーショントレーニング】
子供のうちに身に付けておきたい36の基本動作と同じく、この時期にバランスよく身に付けたい能力に【コーディネーション能力】があります。
この能力は、運動神経の向上とも密接に関係がありますので6歳までにしっかりと鍛えておいた方が良い能力とされています。
今日はそんな【コーディネーション能力】と【コーディネーショントレーニング】のお話です。
コーディネーション能力とは
コーディネーション能力とは「カラダを巧みに動かす能力」のことを言い、1976年の「ベルンシュタインの問題」に端を発し、1970年に旧東ドイツの運動学者マイネルのスポーツ運動学を基盤に、シュナーベルが中心にコーディネーションの基本的概念を体系化した理論です。
その後、競技スポーツ現場を中心に研究と実践を重ね、その後各競技のプログラム開発の基礎を築いたとされています。
日本では「調整力」と呼ばれ、カラダの動きをコントロールする情報系・神経系のトレーニングとして位置づけられています。
コーディネーション7つの能力
- リズム能力:真似したり、リズムを作ったり、タイミングを掴む能力
- バランス能力:空間や移動中における身体のバランスを維持し、崩れを素早く回復する能力
- 連結能力:タイミングを合わせ、身体の各部位を正確に無駄なく同調させる能力
- 定位能力:自分の身体の位置を時間的・空間的に正確に決める能力
- 反応能力:合図に素早く正確に対応する能力
- 変換能力:予測した状況の変化に対して、動作を切り換える能力
- 識別能力:手や足、用具などを精密に操作する能力
上記の能力が一つ一つ単独で機能するのではなく、複数の能力が組み合わされ、相互に関連し合いながら運動が行われます。
ですので、どれか一つに長けていればいいという訳ではなく全体的に伸ばしていく必要があります!
【リズム】のコーディネーショントレーニング
視覚や聴覚から得た情報をもとにリズムを作ったり、タイミングを掴む能力のトレーニング、動作をリズムよく繰り返し行うような要素をいれて行います。
U-6スクールで行っているものとしては、アップでピョンピョン跳ねる動作“アンクルホップ”や“スキップ”、サーキットトレーニングで行う“ラダー”やフープを使った“ジャンプ”や“ケンケンパ”、“ボールタッチ”などですね(^^)
【バランス】のコーディネーショントレーニング
空間や移動中における身体のバランスを維持し、崩れを素早く回復する能力であるバランスのコーディネーショントレーニングは、不安定な態勢を維持したり、動作中に姿勢を安定させたりするようなトレーニングになります。
U-6スクールで行っているものとしては、アップで行う“片足立ち膝抱えストレッチ”や“片足立ち足首掴みストレッチ”、サーキットトレーニングでの“ジグザグ走”やラダーを使った“180°回転ジャンプ”、片足立ち下で行うボールタッチもそうです(^^)
【連結】のコーディネーショントレーニング
タイミングを合わせ、身体の各部位を正確に無駄なく同調させる能力である連結のコーディネーショントレーニングはアップで行う、グーパージャンプをしながら手を頭の上で叩いたり下ろしたりする“ジャンピングジャック”だったり、子供たちが勝手にやる“片足でボールタッチしながらの「カーモンベイビーアメリカ」”なんかもそうですね(笑)
【定位】のコーディネーショントレーニング
自分の身体の位置を時間的・空間的に正確に決める能力である定位のコーディネーショントレーニングは、自分の身体や道具の“位置”、モノが向かってくる距離感や近づいていく距離感“時間”、高さなどの“空間”を把握するようなトレーニングですが、もともとサッカーやフットサルにたくさん含まれています。
U-6スクールでは、フープを使っての“ケンケンパ”や“ステップ”(時間・空間)・ゴムのひもを“飛び越える”や“くぐる”(時間・空間)、向かってくるボールを“止める”などもそうですね(^^)
【反応】のコーディネーショントレーニング
合図に素早く正確に対応する能力である反応のコーディネーショントレーニングは、“目で見る”や“音を聞く”など特定の合図に反応して素早く動作を開始するトレーニングになります。
“音を聞く”合図は、僕の声だったり手を叩くなどですね、“目で見る”は、サーキットトレーニングで「前の人があのコーンの間を通過したらスタート」だったりです(^^)
【変換】のコーディネーショントレーニング
予測した状況の変化に対して動作を切り換える能力である変換のコーディネーショントレーニングは、まさに“サーキットトレーニング”です。同じ走るといった動作の中に、ジグザグやステップ、切り返しやジャンプなど様々な動作が入っておりその度にスピードに強弱をつけたり動かし方に変化をつけたりなど動作の変換を行っていますね(^^)
【識別】のコーディネーショントレーニング
手や足、用具などを精密に操作する能力である識別のコーディネーショントレーニングは、サーキットトレーニングもそうですが、ボールを使ったトレーニング“ドリブル”などはまさにそうですね。
以上、コーディネーション能力やコーディネーショントレーニングについて簡単に説明いたしましたが、どのトレーニングがどのコーディネーションというものではなく複合的かつ僕の声かけやルール作りによっていかようにも変化していきますし、例えば『しっぽ取り鬼ごっこ』ひとつをとっても空間と鬼がどこにいるか瞬時に判断する【定位能力】、鬼から逃げるための【反応能力】、逃げたり捕まえたりする際のフェイントやステップ、スピードの強弱などは【変換能力】といった具合です。
何気ないメニューの中でも思考を深めていけばどんどん内容の濃いトレーニングになりますね(^^)
今日もお読みいただきありがとうございました。